OKLO(オクロ)とは?
OKLOは、アメリカ発の先進原子力技術企業です。2013年に設立され、カリフォルニア州サンタクララを拠点に活動しています。ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しており、クリーンエネルギー分野で大きな注目を集めています。
- 設立:2013年
- 本社:カリフォルニア州サンタクララ
- 上場市場:NYSE(ティッカー:OKLO)
- 事業内容:小型モジュール原子炉(SMR)と核燃料リサイクル技術の開発・商用化
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OKLOのビジネスモデル
OKLOの主力事業は「小型モジュール原子炉(SMR)」、特に「オーロラ(Aurora)」と呼ばれるマイクロ高速炉の開発です。さらに、使用済み核燃料を再利用する技術にも力を入れており、持続可能なエネルギー供給を目指しています。
ユニークなのはそのビジネスモデルです。原子炉自体を販売するのではなく、OKLO自身が原子炉を建設・所有・運営し、発電した電力を顧客に直接販売します。これにより、顧客は初期投資なしで、24時間365日安定したクリーンエネルギーを利用できます。
財務情報(2025年1Q時点)
OKLOは現在、商用化に向けた開発フェーズにあります。そのため、売上はまだ計上されていませんが、財務状況は投資家にとって重要な判断材料です。
項目 | 数値(2025年3月末時点) |
---|---|
売上高 | 0ドル |
営業損失 | 1,790万ドル |
純損失 | 981万ドル |
現金・市場性証券残高 | 2億6,070万ドル |
総資産 | 3億210万ドル |
2025年通年のキャッシュ消費見通し | 6,500万~8,000万ドル |
現状は開発投資が先行する「赤字経営」ですが、豊富な手元資金を確保しており、当面の事業継続に問題はないと見られています。
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なぜ今、OKLOが注目されているのか?
- クリーンエネルギー需要:脱炭素社会の実現に向け、天候に左右されない安定したクリーン電力源として期待されています。
- 著名な投資家:OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏が初期から投資・支援していることで、信頼性と注目度が高まりました。
- 政府の支援:アメリカ政府が原子力エネルギーを推進しており、規制緩和や資金面での後押しを受けています。
- 顧客ターゲット:電力消費量が大きいデータセンターや大規模工場、さらには国防施設などを顧客として見込んでおり、巨大な市場ポテンシャルがあります。
今後の見通しと将来性
OKLOは2020年代後半の商用原子炉の稼働開始を目標としています。最初のプロジェクトが成功すれば、それがモデルケースとなり、事業は一気に拡大する可能性があります。
投資家にとっては、実際の売上が計上され、黒字化するまでの道のりは長いですが、その技術力と将来性、そして強力な支援体制が株価に反映されています。
まとめ
OKLOは、次世代の原子力技術でエネルギー問題の解決を目指す、夢のあるベンチャー企業です。現在は「売上ゼロ・開発先行」の段階ですが、豊富な資金力と強力なバックアップを武器に、未来のエネルギー業界を担う存在になるかもしれません。長期的な視点で、その動向を追いかける価値のある企業と言えるでしょう。