株式投資を始めたばかりの頃、誰もが経験することがあります。「この銘柄どう思いますか?」「何かおすすめの株ありませんか?」と、つい専門家や先輩投資家にアドバイスを求めてしまうことです。
でも、ちょっと待ってください。人の予想や意見に頼っていては、いつまでたっても投資は上達しません。
今日は米国株中心に投資を続けてきた経験から、なぜ「人のいうことをあてにしてはいけない」のか、そして自分で考える投資の重要性について語らせてもらいます。
Contents
なぜ株価予想は外れまくるのか?
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プロでも当たらない現実
まずはっきりさせておきたいのは、アナリストや専門家の予想も驚くほどよく外れるということです。
実際のデータを見てみると衝撃的です:
- アナリストの個別株価予想の的中率は統計的に有意ではない
- 予想修正は足元の株価トレンドに74%も影響される
- 転換点(相場の天井や底)を当てることは極めて困難
つまり、毎日テレビや雑誌で「日経平均は○○円まで上がる」「この銘柄は買い」と言っている専門家でも、実際の的中率は五分五分かそれ以下なんです。
みんなが「下がる」と言っても上がることがある
これは私も何度も経験しました。コロナショック後の2020年春、多くの専門家が「まだまだ下がる」と予想していた時期に、株価は急回復を始めました。
逆に「もう天井だ」と言われながら、2024年の前半まで米国株は上昇を続けました。みんなが同じ方向を向いている時ほど、相場は逆に動くことがよくあるんです。
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トレンドフォローの罠
なぜ専門家の予想が外れるのか?理由の一つは「トレンドフォロー」にあります。
株価が上がっているときは「もっと上がる」と言い、下がっているときは「もっと下がる」と言いがちです。でも相場で一番重要なのは、そのトレンドがいつ転換するかなんです。
急な出来事は誰にも予測できない
ブラックスワンイベント
2024年8月の「令和のブラックマンデー」を覚えていますか?日銀の植田総裁の発言をきっかけに、たった3日間で日経平均は大暴落しました。
こういう予想外の出来事(ブラックスワンイベント)は、どんなに優秀な専門家でも予測できません:
- 自然災害
- 地政学リスクの突然の発生
- 中央銀行の政策変更
- 企業の不祥事やM&A発表
私たちにできることは、こうした急な変化に対応できるよう資金管理をしっかりすることだけです。
予想はいつも「確率の話」
100%はありえない
投資の世界に「絶対」はありません。どんな予想も確率の話です。
例えば:
- 「この銘柄は70%の確率で上がる」
- 「景気後退の確率は30%」
- 「金利上昇の可能性は40%」
このように考えれば、予想が外れても「あ、30%の方に入ったな」と冷静に受け止められます。
リスク管理が全て
確率で考えるということは、どんな結果になっても対応できるよう準備しておくということです。
私の場合、一つの銘柄に資金を集中することは絶対にしません。どんなに自信があっても、ポートフォリオの10%以内に留めています。
投資家はどうすればいいのか?
1. 自分で考える習慣をつける
「なぜこの会社に投資するのか?」を自分の言葉で説明できない銘柄は買わない。これが鉄則です。
他人のおすすめを鵜呑みにせず:
- 会社の業績を調べる
- 競合他社と比較する
- 業界の将来性を考える
- 自分の投資期間と合っているか確認する
2. 分散投資を心がける
どんなに優秀な投資家でも、全ての銘柄を当てることは不可能です。勝率51%でも十分に利益は出せます。
私のポートフォリオも:
- 米国株(大型株・成長株・高配当株)
- 一部日本株
- インデックスファンド
と、リスクを分散させています。
3. 長期目線を持つ
短期的な株価の動きに一喜一憂していては、まともな投資判断はできません。
少なくとも3年、できれば5年以上保有するつもりで銘柄を選ぶと、日々のノイズに惑わされにくくなります。
4. 自分なりのルールを決める
例えば私の場合:
- 損切りライン:-20%
- 利確の目安:+30%(ただし業績好調なら継続保有)
- 新規投資の判断:四半期ごと
- ポートフォリオ見直し:半年ごと
ルールがあることで、感情に左右されない投資ができます。
情報との正しい付き合い方
アナリスト情報は「参考程度」に
アナリスト予想を完全に無視する必要はありません。ただし:
- 結論をそのまま信じない
- 分析の根拠を自分でも検証する
- 複数のアナリストの意見を比較する
- 最終的には自分で判断する
SNSや掲示板の罠
最近はTwitterやYouTube、投資系の掲示板で情報を得る人も多いでしょう。でも人気のある意見が正しいとは限りません。
むしろ、みんなが騒いでいる銘柄は天井圏にあることが多いものです。
自分の直感も大切に
データや分析も大切ですが、「なんとなく嫌な感じがする」という直感も意外と当たります。
投資はお金をリスクにさらす行為です。100%納得できない投資はしない方が賢明です。
まとめ:自立した投資家になろう
この記事を読んで、少しでも「自分で考える投資」の重要性を感じてもらえたでしょうか。
最後にもう一度強調したいのは:
- 専門家の予想も外れまくる
- 急な出来事は誰にも予測できない
- 投資は確率の世界
- 自分で考え、自分で決める
投資で成功している人たちには共通点があります。それは他人に「おすすめ銘柄ない?」と聞かないことです。
みんな自分なりの投資哲学と手法を持っています。
あなたも今日から、人に頼らない自立した投資家を目指してみませんか?
最初は大変かもしれませんが、自分で考えて投資した結果なら、たとえ損失が出ても納得できるはずです。そして、その経験が必ずあなたの投資スキルを向上させてくれるでしょう。
投資は自己責任。だからこそ、自分の頭で考える価値があるのです。
投資はリスクを伴います。この記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任で行ってください。