Contents
- 1 はじめに:投資歴5年目の私が体験した激動の6ヶ月
- 2 2025年上半期市場概況:予想を上回る回復力を見せた米国株市場
- 3 主要指数の上半期パフォーマンス
- 4 テック株銘柄別パフォーマンス分析:明暗がくっきりと分かれた結果
- 5 好調だった銘柄群
- 6 苦戦した銘柄群
- 7 4月の「トランプ関税ショック」:投資家心理を直撃した歴史的イベント
- 8 関税ショックの具体的影響
- 9 資金フローから見る投資家行動:リスクオフからリスクオンへの転換
- 10 中東情勢と原油価格:新たなリスク要因の浮上
- 11 2025年下半期の展望:慎重楽観論で臨む後半戦
- 12 ポジティブ要因
- 13 リスク要因
- 14 下半期予想レンジ
- 15 私のポートフォリオ戦略:下半期に向けた調整方針
- 16 まとめ:試練を乗り越えた先に見える成長の可能性
はじめに:投資歴5年目の私が体験した激動の6ヶ月
こんにちは。投資歴5年の個人投資家です。2025年上半期は、正直に言って胃が痛くなるような半年間でした。テクノロジー株を中心に構成した私のポートフォリオは、まさにジェットコースターのような値動きを経験しました。
特に印象に残っているのは、4月のトランプ関税発表の日です。朝起きてスマホを見ると、保有株がすべて真っ赤に染まっていて、一瞬現実を疑いました。この記事では、そんな激動の2025年上半期を振り返り、下半期への展望をまとめたいと思います。
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2025年上半期市場概況:予想を上回る回復力を見せた米国株市場
2025年上半期の米国株市場は、**「混乱から回復への物語」と表現するのが最も適切でしょう。S&P500指数は最終的に+5.5%**で上半期を終えましたが、この数字だけでは語り切れないドラマがありました。
主要指数の上半期パフォーマンス
指数 | 上半期リターン | 4月安値 | 安値からの回復率 |
---|---|---|---|
S&P 500 | +5.5% | -18.9% | +24.4% |
NASDAQ 100 | +8.2% | -22.5% | +30.7% |
ダウ・ジョーンズ | +3.8% | -15.3% | +19.1% |
ナスダック100指数が+8.2%と最も好調で、テクノロジー株の底力を改めて感じさせる結果となりました。

2025年上半期の月次パフォーマンス - 4月のトランプ関税ショックからの劇的な回復を示す
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テック株銘柄別パフォーマンス分析:明暗がくっきりと分かれた結果
私のポートフォリオの中核を成すテック株について詳しく分析してみましょう。2025年上半期は、AI関連銘柄とその他の銘柄で明確に明暗が分かれました。
好調だった銘柄群
**Meta(META)**が+26.06%で最も好調でした。VRやメタバース分野への継続投資が評価され、AI技術の実用化も進んだことが要因です。**NVIDIA(NVDA)**も+17.65%と堅調で、AI半導体需要の継続的な拡大を反映しています。
**Microsoft(MSFT)**は+18.01%の上昇を記録し、Azure事業とAI統合サービスが好調でした。
苦戦した銘柄群
一方で、**Apple(AAPL)**は-18.07%、**Tesla(TSLA)**は-21.34%と大幅な下落を記録しました。Appleについては、トランプ政権による中国製品への20%関税により、4-6月期だけで「9億ドルの負担増」との見通しが示されたことが大きく影響しました。

主要テック株の2025年上半期パフォーマンス - AI関連株が好調な一方、アップルとテスラは苦戦
4月の「トランプ関税ショック」:投資家心理を直撃した歴史的イベント
4月のトランプ関税発表は、市場参加者にとって想定外の衝撃でした。私も当時のことをよく覚えています。朝のニュースで「相互関税」という言葉を聞いた瞬間、嫌な予感がしました。
関税ショックの具体的影響
S&P500は4月8日に**-18.9%**まで急落し、これは2022年第1四半期以来3年ぶりのマイナス成長を記録する要因となりました。VIX指数(恐怖指数)は35.2まで急騰し、投資家の不安心理が最高潮に達しました。
特に印象的だったのは、「ホワイトハウスが関税の90日間停止を検討している」という誤情報により、株価が数分で7%以上急騰した後、ホワイトハウスの否定によって再び急落したことです。まさに情報に翻弄された相場でした。
資金フローから見る投資家行動:リスクオフからリスクオンへの転換
上半期の資金フローデータを見ると、投資家の心理変化が手に取るように分かります。

2025年上半期の資産別資金フロー - 米国大型株から国際株式・債券・テクノロジーセクターへの資金移動
第1四半期には米国大型株ファンドから583億ドルが流出しましたが、第2四半期には321億ドルの流入に転じました。この転換点は、まさに関税に対する懸念が和らいだ5月以降と一致しています。
一方で、テクノロジーセクターへの資金流入は一貫して継続し、上半期合計で432億ドルの純流入を記録しました。これは、長期的なAI投資テーマへの信頼が揺らがなかったことを示しています。
中東情勢と原油価格:新たなリスク要因の浮上
6月に入ってからは、イスラエル・イラン情勢の緊迫化により原油価格が急騰しました。WTI原油は一時77ドル台まで上昇し、これが新たな投資リスク要因として浮上しています。
原油価格の80ドル突破は、歴史的にS&P500の下落要因となることが多く、下半期の注意すべき要素の一つです。
2025年下半期の展望:慎重楽観論で臨む後半戦
ポジティブ要因
- AI投資の継続拡大:マグニフィセント7企業の設備投資は2025年に35%増加すると予測されています
- 企業業績の堅調さ:AI関連企業は最も力強い決算結果が期待されています
- 利下げ期待:FRBは年後半に段階的な利下げを継続すると予想されています
リスク要因
下半期予想レンジ
アナリスト予想を総合すると、S&P500は夏場から秋にかけて調整局面を迎える可能性があるものの、年末に向けて上昇に転じるとの見方が多数派です。年末高値予想は7,200-7,400レンジが有力視されています。
私のポートフォリオ戦略:下半期に向けた調整方針
関税ショックを経験して、私は以下の戦略調整を行いました:
- AI関連銘柄の比重維持:長期トレンドは変わらないと判断
- ポジションサイズの適正化:一銘柄あたりの比重を10%以下に抑制
- キャッシュポジション確保:調整局面での買い増し機会に備える
まとめ:試練を乗り越えた先に見える成長の可能性
2025年上半期を振り返ると、**「危機は機会の裏返し」**という投資の格言を改めて実感しました。4月の関税ショックは確かに厳しい試練でしたが、その後の回復力は米国株市場とテクノロジー企業の底力を証明したと言えるでしょう。
下半期についても油断は禁物ですが、長期的なAI投資テーマとファンダメンタルズの堅調さを考慮すると、慎重楽観論で臨むのが適切だと考えています。
重要なのは、短期的な値動きに一喜一憂せず、自分の投資方針を貫くことです。私も引き続きテクノロジー株を中心としたポートフォリオで、長期的な資産形成を目指していきます。
投資は自己責任で行ってください。本記事は個人の投資体験に基づく感想であり、投資勧誘を目的としたものではありません。