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爆上がり中のIRENってどんな会社?データセンター関連銘柄として注目される理由を徹底解説

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最近、米国株市場でひときわ目立つパフォーマンスを見せている銘柄があります。それが**IREN Limited(NASDAQ: IREN)です。2024年の年初来リターンは驚異の413.85%**を記録し、S&P500の14.18%を大幅に上回る成績を残しています。

最近、CRWV、NBISも取り上げたので、IRENも取り上げようと思います

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実は私も、データセンター関連銘柄の動向をウォッチしていて、IRENの急騰ぶりには正直驚かされました。朝起きてポートフォリオをチェックするたびに、「また上がってる...」と画面を二度見することが何度もありました。でも、この会社について詳しく調べてみると、単なるバブル的な上昇ではない、しっかりとした成長ストーリーが見えてきたんです。

IRENのYTDパフォーマンスとS&P500との比較(2024年)

IRENのYTDパフォーマンスとS&P500との比較(2024年)

データセンター銘柄が絶好調の理由

AI(人工知能)ブームが本格化する中、データセンター関連銘柄全体が好調を維持しています。Goldman Sachsの予測によると、データセンターの電力需要は2030年までに165%増加し、市場規模は2027年までに約50%成長すると見込まれています。

特に注目すべきは、AI向けデータセンターの収益性の高さです。AI関連のワークロードは、従来のデータセンター業務と比べて約25倍の収益をキロワット時あたりで生み出すことができ、これが投資家の熱狂的な関心を集める理由の一つとなっています。

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IRENとは?-オーストラリア発の革新的企業

IREN Limited(旧 Iris Energy Limited)は、2018年にオーストラリアのシドニーで設立された垂直統合型データセンター事業会社です。同社の最大の特徴は、100%再生可能エネルギーを使用してビットコインマイニングとAIクラウドサービスの両方を展開していることです。

現在、カナダのブリティッシュコロンビア州とアメリカのテキサス州に大規模な施設を構えており、2.75GWの電力容量を確保しています。これは一般的な原子力発電所約2基分に相当する膨大な電力です。

2024年の株価パフォーマンスが凄すぎる件

IRENの2024年の株価推移を見ると、その成長の凄まじさが分かります:

  • 4月最安値:5.17ドル
  • 10月現在:50.46ドル
  • 52週レンジ:5.13-52.19ドル

たった6ヶ月で約10倍の上昇を記録しており、時価総額は137億ドル(約2兆円)に達しています。私のようなリスク許容度の高くない投資家から見ると、正直ちょっと怖いレベルの上昇率ですが、この背景には明確な理由があります。

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なぜIRENの株価が好調なのか?

1. AIブームによる構造的な追い風

AIデータセンター市場は年率28.3%で成長しており、2025年には136.2億ドル規模に達すると予測されています。IRENは早い段階からAI向けインフラに投資を進めており、現在約23,000台のNVIDIA GPUを保有しています。

2. ビットコインからAIへの戦略的ピボット

同社は2024年に大胆な戦略転換を実施しました。従来のビットコインマイニング中心の事業から、AI クラウドサービスへの比重を高める方針に転換したのです。この判断が功を奏し、**AIクラウド部門の利益率は98%**という驚異的な数字を記録しています。

IRENのビジネスセグメント別パフォーマンスと成長予測

IRENのビジネスセグメント別パフォーマンスと成長予測

3. 収益の多様化と将来性

IRENは2026年までにAIクラウドサービスの売上を年間5億ドルまで拡大することを目標としています。現在はまだ数百万ドル規模ですが、成長ポテンシャルは非常に大きく、これが株価上昇の主要因となっています。

IRENの特徴的なビジネスモデル

垂直統合による競争優位性

IRENの最大の強みは垂直統合型ビジネスモデルにあります。土地の取得から電力インフラの構築、データセンターの運営まで、すべて自社で手がけているため:

  • コスト管理の最適化
  • 迅速な拡張能力
  • 高い利益率の実現

これらが可能となっています。

再生可能エネルギーへの完全依存

同社のすべての施設は100%再生可能エネルギー(主に水力発電)で稼働しており、電力コストをキロワット時あたり約3セントという業界屈指の低水準に抑えています。ESG投資の観点からも非常に魅力的です。

良いところと悪いところを正直に評価

IREN投資のメリット・デメリット分析

IREN投資のメリット・デメリット分析

良いところ

成長性の高さが何といっても魅力です。AI市場の拡大という大きなトレンドに乗っており、実際に売上高は前年比168%増の5.01億ドルを記録しています。また、NVIDIAとのパートナーシップも強固で、Preferred Partner statusを獲得している点も安心材料です。

財務健全性も改善傾向にあります。純利益は前年比400%増の8,694万ドルとなり、赤字体質から脱却しました。

悪いところ

一方で、リスクも無視できません。ベータ値が4.20と極めて高く、市場全体の値動きに対して4倍以上敏感に反応する傾向があります。また、P/Eレシオが129.38と割高感は否めません。

ビットコイン価格への依存も継続しており、仮想通貨市場の変動リスクを完全に脱却できていないのが現状です。さらに、GPU不足の影響や電力コストの上昇リスクなど、外部環境の変化に敏感な事業構造である点も懸念材料です。

競合他社との比較

主要なビットコインマイニング企業との比較では、IRENは時価総額で業界トップの約128億ドルを記録しています。RIOT(70億ドル)、MARA(69億ドル)を上回る規模です。

ただし、他の主要マイナーがMARAの5.5万BTC、RIOTの1.7万BTCといった大量のビットコイン保有量を誇る中、IRENのHODL戦略は限定的で、これが長期投資家には物足りなく映る可能性があります。

投資家はどう向き合うべきか?

正直に言うと、IRENはハイリスク・ハイリターン銘柄です。私のような慎重派の投資家にとっては、ポートフォリオの一部(5-10%程度)に留めておくのが無難だと思います。

投資を検討する場合のポイント:

  1. タイミングの重要性: 既に大幅に上昇しているため、押し目を狙うか、分散投資でリスクを軽減する
  2. 長期視点での評価: AI市場の成長トレンドは中長期的に継続する可能性が高い
  3. 財務指標の注視: 四半期決算でのAI部門の成長率と利益率改善を継続的にチェック

避けるべき投資家:

  • リスク許容度の低い投資家
  • 短期的な利益を求める投資家
  • ボラティリティに耐えられない投資家

まとめ:革新と成長の象徴として

IRENは確かに魅力的な成長ストーリーを持つ企業です。AIブームという時代の流れを捉え、既存のインフラを活用して新しい収益源を開拓する戦略は評価できます。ただし、現在の株価水準や高いボラティリティを考慮すると、慎重な投資判断が求められます。

個人的には、この銘柄を通じてデータセンター業界やAI関連インフラの成長を学ぶ良い機会だと捉えています。投資するにしても、しないにしても、IRENのような革新的企業の動向を追うことで、今後の投資判断に役立つ知見が得られるはずです。

投資は自己責任で、十分な調査と検討を行った上で判断することをお勧めします。IRENのような高成長銘柄は魅力的ですが、同時にリスクも大きいことを忘れずに、バランスの取れたポートフォリオ構築を心がけましょう。

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