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【初心者向け】NASDAQって何?S&P500より儲かるの?

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NASDAQとは何か?

NASDAQは、アメリカにある世界最大級の新興企業向け株式市場の一つです。正式名称は「National Association of Securities Dealers Automated Quotations」の略で、1971年に創設された電子取引所として歴史を持ちます

NASDAQの最大の特徴は、取引の立会場がない電子取引所であることです。従来のニューヨーク証券取引所(NYSE)とは異なり、すべての取引がコンピューターシステムを通じて行われています

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NASDAQ100指数とは

投資において注目されるのは「NASDAQ100指数」です。これは、NASDAQ市場に上場している企業のうち、金融業を除く時価総額上位100社で構成される株価指数です。時価総額加重平均で算出されるため、大型株の値動きが指数全体に大きな影響を与えます

NASDAQ100指数の主要構成銘柄と構成比率を示す円グラフ

NASDAQ100指数の主要構成銘柄と構成比率を示す円グラフ

上記のグラフが示すように、NASDAQ100指数は上位3社(マイクロソフト、アップル、アマゾン)だけで約33%を占める集中度の高い指数となっています

なぜみんながNASDAQを買うのか?

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1. 圧倒的な成長性

NASDAQ100が注目される最大の理由は、その卓越したパフォーマンスにあります。特に2010年代以降のテクノロジー株主導の相場において、S&P500を大幅に上回るリターンを記録してきました

NASDAQ100とS&P500の期間別年率リターン比較を示す棒グラフ

NASDAQ100とS&P500の期間別年率リターン比較を示す棒グラフ

上記のパフォーマンス比較が示すように、すべての期間でNASDAQ100がS&P500を上回る成績を残しています。過去10年間では年率17.3%という驚異的なリターンを実現しました

2. 世界のイノベーションを牽引する企業群

NASDAQ100には、世界を代表するテクノロジー企業が集結しています。マイクロソフト、アップル、アマゾン、メタ、テスラ、エヌビディアといった企業は、私たちの生活を変革し続ける革新的な製品やサービスを提供しています

3. 成長企業への早期投資機会

S&P500の採用基準には「四半期連続で黒字維持」という条件がありますが、NASDAQ100にはそのような制限がありません。これにより、積極的な投資による赤字を伴った新興企業でも採用される可能性があり、イノベーションの種を早期に取り入れることが期待できます

NASDAQ銘柄(ETF/投資信託)の選択肢

海外ETF

  • QQQ(インベスコQQQトラスト): 世界最大のNASDAQ100連動ETFで、経費率は0.20%です。1999年から運用されている歴史あるETFで、純資産総額は約320億ドルに達します

日本の投資信託・ETF

銘柄コード銘柄名信託報酬純資産総額
1545NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし)0.22%782億円
2568上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし0.495%約500億円
2840iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジなし)0.22%約300億円
2841iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジあり)0.44%約200億円

日本の投資家にとっては、東京証券取引所で日本円で取引できるメリットがあり、確定申告の手続きも簡素化されます

最近のリターンは?

2024年の好調なパフォーマンス

2024年の米国株式市場は堅調に推移し、NASDAQ総合株価指数は33.4%の上昇を記録しました。特にエヌビディアなどの「マグニフィセント・セブン(MAG7)」と呼ばれる時価総額の大きいハイテク7銘柄が好調でした

長期的な実績

過去30年間の平均年率リターンは14.1%と、極めて高いパフォーマンスを維持しています。直近の半年では約30%超の年率換算リターンを記録するなど、その成長力の高さを示しています

ポートフォリオへの組み込み方

推奨配分比率

投資専門家の間では、NASDAQ100をポートフォリオの「コア」として据えることは推奨されていません。理由は以下の通りです:

  • 高いボラティリティ: S&P500の約1.3倍の値動きを示します
  • セクター集中リスク: 情報技術セクターが50.3%を占めます
  • 銘柄集中リスク: 上位10社で約49%を占める高い集中度です
NASDAQ100とS&P500の業種別構成比率の違いを示す横棒グラフ

NASDAQ100とS&P500の業種別構成比率の違いを示す横棒グラフ

上記のグラフが示すように、NASDAQ100は情報技術セクターへの集中度が極めて高く、S&P500と比較して分散性に劣ります。

実践的な配分戦略

投資の実務では以下の配分が一般的とされています

  1. S&P500や全世界株式を70~90%のコア部分に配分
  2. NASDAQ100を5~20%のサテライト部分に配分
  3. ドルコスト平均法による定期積立で購入コストを平準化
  4. 年1回のリバランスで膨らんだ分を他資産へ振り替え

この戦略により、成長性を取り込みつつ急落時のダメージを抑制できます

今後の展望

2025年の見通し

2025年の米国株を取り巻くマクロ環境は比較的良好と予想されています。実質GDP成長率は前年比+2.3%が見込まれ、段階的な利下げにより成長ペースの大幅な鈍化は避けられると考えられています

長期的な成長要因

  1. AI・半導体市場の拡大: 世界の半導体市場規模の拡大が続く見通しです
  2. 技術革新の継続: NASDAQ100構成企業は引き続き世界のイノベーションを牽引する立場にあります
  3. デジタル化の進展: 社会のデジタル化トレンドは長期的に継続すると予想されます

リスク要因

一方で、以下のリスクには注意が必要です

  • 金利上昇リスク: ハイテク株は金利変動の影響を受けやすい特性があります
  • バリュエーション懸念: 高いPERによる割高感が指摘されることがあります
  • 地政学的リスク: 米中関税問題などの貿易摩擦の影響

まとめ

NASDAQ100は確かにS&P500を上回る優れたパフォーマンスを長期にわたって実現してきました。しかし、その高いリターンの裏には相応のリスクも存在します

初心者投資家にとっては、NASDAQ100をポートフォリオの一部として適切な比率で組み入れることが重要です。全額をNASDAQ100に投じるのではなく、S&P500や全世界株式をコアとし、NASDAQ100をサテライトとして活用することで、成長性とリスク管理を両立できるでしょう

投資は自己責任で行い、自分のリスク許容度に応じた適切な配分を心がけることが成功への鍵となります。

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