こんにちは!米国株投資歴8年、総資産3,000万円を突破したサラリーマン投資家の「たけし」です。
先日、妻に「また夜中まで株価チェックしてるの?」と呆れられましたが、4月のあの「Liberation Day(解放の日)」から続く市場の激動を見ていると、つい画面に釘付けになってしまいます。正直、投資を始めて8年間で、これほど短期間に20%近い下落とその後の急回復を経験したのは初めてです。
今回は、多くの投資家が抱えている疑問「アメリカ市場は本当にこれから冷え込むのか?」について、データと私の経験を基に本音で語りたいと思います。
Contents
- 1 2025年米国市場の現状:数字が語る「回復力」の真実
- 2 月別パフォーマンスで見る市場の動き
- 3 トランプ関税の全貌:これまでの経緯と今後の展望
- 4 「Liberation Day」が引き起こした市場大混乱
- 5 関税政策の現状と7月8日の重要性
- 6 夏相場の行方:Fed政策と企業業績が鍵
- 7 FRBの慎重な金融政策スタンス
- 8 企業業績への影響と夏相場の見通し
- 9 セクター分析:ディフェンシブ株が圧勝している理由
- 10 なぜディフェンシブ株が選ばれているのか
- 11 投資家が今すべき3つの戦略
- 12 1. 分散投資の重要性を再認識する
- 13 2. 長期視点を堅持する
- 14 3. 7月8日を重要な転換点として注視する
- 15 まとめ:冷え込みではなく「選別の時代」へ
2025年米国市場の現状:数字が語る「回復力」の真実
2025年の米国株市場は、まさに「ジェットコースター」のような展開を見せています。年初から好調だったS&P500は、4月2日のトランプ大統領による関税発表で一転、パニック売りに見舞われました。

S&P 500指数の2025年月別推移:関税ショックからの回復
上のチャートを見ていただくとわかる通り、S&P500は4月8日に年初来最安値を記録しましたが、その後の回復は驚異的です。6月26日時点で年初来リターンは**+5.09%**となっており、一時は-18.9%まで下落していたことを考えると、市場の底力を改めて実感します。
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月別パフォーマンスで見る市場の動き
月 | 月次リターン | 累積リターン | 指数レベル |
---|---|---|---|
1月 | +2.1% | +2.1% | 6,100 |
2月 | +3.8% | +5.9% | 6,350 |
3月 | -6.2% | -1.2% | 5,900 |
4月 | -8.9% | -9.8% | 5,500 |
5月 | +6.15% | -4.5% | 5,800 |
6月 | +3.0% | -1.5% | 6,141 |
この数字からわかるのは、4月の関税ショックが確かに深刻だったものの、市場は予想以上に早く立ち直ったということです。
トランプ関税の全貌:これまでの経緯と今後の展望
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「Liberation Day」が引き起こした市場大混乱
4月2日、トランプ大統領が「Liberation Day(解放の日)」と名付けたこの日、米国の貿易政策は劇的に変化しました。国際緊急経済権限法(IEEPA)を発動し、実質的にすべての輸入品に10%の基本関税を課すという前例のない政策が発表されました。

2025年米国市場重要イベントのタイムライン
上のタイムラインが示すように、市場への影響は段階的に現れました。特に注目すべきは、4月9日の「相互関税90日間延期」発表後に市場が急反発したことです。これは、トランプ政権が市場の反応を見て政策を調整する柔軟性を持っていることを示唆しています。
関税政策の現状と7月8日の重要性
現在の平均実効関税率は約15.8%となっており、これは1930年代の大恐慌以来の高水準です。しかし、最も重要なのは7月8日に90日間の延期期間が終了することです。
この日は、投資家にとって2025年後半の相場を占う重要な節目となります。延期が継続されるか、それとも追加関税が発動されるかによって、市場の方向性が大きく左右される可能性があります。
夏相場の行方:Fed政策と企業業績が鍵
FRBの慎重な金融政策スタンス
6月18日のFOMC会合で、FRBは政策金利を4.25-4.5%に据え置きました。しかし、注目すべきは今後の金利予想です。

Fed金利予測と経済成長見通し 2025-2027年
FRBの最新予想では、2025年中にあと2回の利下げが見込まれているものの、インフレ圧力の高まりを受けて成長見通しは下方修正されています。GDP成長率予想は**1.4%**と、3月時点から0.3ポイント下方修正されました。
企業業績への影響と夏相場の見通し
関税政策の不確実性は企業の設備投資判断にも影響を与えています。第1四半期の業績は予想を上回ったものの、今後3四半期の予想は下方修正が続いています。
モルガン・スタンレーは、S&P500の年末目標を6,500と設定していますが、「今後2四半期は波乱が続く」と警告しています。夏相場については、7月8日の関税政策決定を受けて大きく方向性が決まると予想されます。
セクター分析:ディフェンシブ株が圧勝している理由
2025年の最も顕著な特徴の一つが、ディフェンシブ株とシクリカル株のパフォーマンス格差です。

2025年ディフェンシブ株 vs シクリカル株のパフォーマンス比較
このチャートが示すように、ディフェンシブ株は**+5.2%のリターンを記録する一方、シクリカル株は-7.9%**と大幅にアンダーパフォームしています。この13%を超える格差は、投資家の関税政策に対する不安を如実に反映しています。
なぜディフェンシブ株が選ばれているのか
- 関税の直接的影響が少ない:生活必需品や公益事業は関税の影響を受けにくい
- 安定したキャッシュフロー:経済の不確実性が高まる中で、予測可能な収益が評価されている
- 配当利回りの魅力:金利低下期待の中で、安定配当株に資金が流入している
投資家が今すべき3つの戦略
1. 分散投資の重要性を再認識する
私自身、4月の急落時に痛感したのは分散投資の重要性です。米国株一辺倒だった私のポートフォリオは大きく値下がりしましたが、債券やコモディティを含む分散ポートフォリオを持つ友人は下落幅が限定的でした。
ブラックロックの分析によると、関税発表後の期間において「分散投資が機能した」と報告されています。債券や流動性オルタナティブ投資が米国株の急落を相殺する効果を発揮しました。
2. 長期視点を堅持する
市場の短期的な動きに惑わされないことも重要です。シュワブの分析によると、過去のデータを見ると、15%以上の下落後に投資した場合の1年後の平均リターンは**14%**となっています。
チャールズ・シュワブのアドバイスは明確です:「一時的な価格変動だけを理由に売却することは避けるべき」。
3. 7月8日を重要な転換点として注視する
90日間の関税延期期限である7月8日は、2025年後半の投資戦略を決める重要な日となります。この日の政策発表内容によって、以下の戦略を検討することをお勧めします:
- 延期継続の場合:シクリカル株への投資機会として捉える
- 関税発動の場合:ディフェンシブ株のポジション維持・拡大
まとめ:冷え込みではなく「選別の時代」へ
データを総合的に分析した結果、私は「米国市場全体の冷え込み」よりも「セクター間の選別強化」が今後のトレンドになると考えています。
確かに関税政策による不確実性は残りますが、以下の要因が市場の底支えとなるでしょう:
7月8日の政策発表を控え、短期的なボラティリティは避けられませんが、長期的な米国経済の成長力は健在です。重要なのは、市場の声に耳を傾けながら、自分の投資スタイルを貫くことです。
投資は自己責任です。今回の分析が皆さんの投資判断の一助となれば幸いです。
免責事項:本記事の内容は投資助言ではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。