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【2025年7月最新】米国関税戦争の全貌解析:投資家が今すぐ知るべき勝ち組銘柄と避けるべき地雷株

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投資歴8年の私にとって、2025年4月2日のトランプ大統領による「解放の日」関税発表は、まさに投資人生の転換点でした。あの日、ポートフォリオが一時20%近く下落した時の胃の痛みは今でも覚えています。しかし、冷静に分析を重ねた結果、この関税戦争こそが次の大きな投資機会だと確信するに至りました。

7月9日の交渉期限を目前に控えた今、各国の交渉状況と投資戦略を徹底的に整理し、勝ち組銘柄と避けるべき地雷株を明確にしていきましょう。

現在の関税交渉状況:勝者と敗者が明確に

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交渉完了国の大勝利

これまでに関税交渉を完了させた国々の株式市場は、軒並み大幅な上昇を見せています。

英国は最初の交渉完了国として、自動車関税を10%(年間10万台まで)に抑制することに成功。FTSE100指数は交渉完了発表後、1週間で6%上昇しました

中国との合意も市場にとって大きなポジティブサプライズでした。当初の145%から55%への大幅削減により、中国関連銘柄が急反発。特に半導体関連では、SynopsysやCadenceが中国向け販売再開を発表し、株価が15%以上上昇しています

ベトナムは20%関税(当初46%)での合意を達成。ベトナム製造業関連の米国上場ETFは交渉発表後に10%近い上昇を記録しました。

主要国の現在の米国関税率と交渉状況。完了した国(緑)、最終段階の国(黄)、継続中の国(赤)を色分けして表示。

主要国の現在の米国関税率と交渉状況。完了した国(緑)、最終段階の国(黄)、継続中の国(赤)を色分けして表示。

交渉継続中の国々に漂う不安

一方、交渉が継続中の国々の株式市場には重苦しい空気が漂っています。

日本の状況は特に厳しく、トランプ大統領が「甘やかされた日本との合意は困難」と発言。日経平均は7月2日に500ポイント超の下落を記録し、自動車株を中心に売りが殺到しました

韓国も25%関税の撤回を求めていますが、交渉は難航。李在明大統領は「交渉は容易ではない」と認めており、市場の期待値は低下しています。

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今後の交渉スケジュールと投資戦略への影響

コーヒーを飲みながら各国の交渉資料を読み込んでいて気づいたのは、交渉完了時期によって投資戦略を大きく変える必要があるということです。

期限・時期交渉完了予定国市場への影響
7月9日期限インド、EU高(大規模経済圏)
7月末まで韓国、台湾、フィリピン中(重要貿易相手)
8月末までインドネシア、マレーシア中(新興市場)
9月末まで中東・アフリカ諸国低(貿易量限定)
未定その他小規模国低(影響軽微)

インドとの交渉は最終段階に入っており、48時間以内の合意発表が期待されています。農業・乳製品分野では譲歩しない姿勢を貫いていますが、工業製品では大幅な関税削減を提案している模様です

EUは「原則合意」を目指していますが、詳細は後日協議となる見通し。フォン・デア・ライエン委員長は「7月9日までの詳細合意は不可能」と明言しており、基本枠組みでの合意に留まる可能性が高いです

関税環境下での最強投資戦略:狙い目セクターを徹底分析

8年間の投資経験の中で、これほど明確にセクター間の格差が生まれる相場は初めてです。関税への耐性と投資魅力度を分析した結果、勝ち組セクターが浮き彫りになりました。

関税環境下でのセクター別投資魅力度レーダーチャート。防衛・国内製造業が最高評価、エネルギー・鉄鋼が続く。

関税環境下でのセクター別投資魅力度レーダーチャート。防衛・国内製造業が最高評価、エネルギー・鉄鋼が続く。

絶対王者:防衛・航空宇宙セクター

Lockheed Martin (LMT) と Northrop Grumman (NOC) は関税の影響をほぼ受けない最強銘柄です

Lockheed Martinの収益の95%以上は米国政府との契約であり、サプライチェーンも国内に集約されています。モルガン・スタンレーは「関税環境下で最も安全」と評価し、目標株価を535ドルに設定

Northrop Grummanも同様に、長期国防契約により安定した収益基盤を持ちます。特に核兵器近代化プログラムでの独占的地位は、今後10年間の成長を保証します

関税の直接恩恵:鉄鋼セクター

Nucor Corporation (NUE) は関税による最大の受益者の一つです。25%の鉄鋼関税により、中国製安価鋼材との競争から保護され、価格決定力が大幅に向上しています

実際、私も4月の暴落時にNucorを仕込みましたが、既に30%近いリターンを得ています。国内インフラ投資の拡大も追い風となり、目標株価140ドルは十分達成可能と考えています。

意外な勝ち組:エネルギーセクター

Exxon Mobil (XOM) は関税政策と「アメリカ・ファースト」エネルギー政策の両方から恩恵を受けます。特にLNG輸出の拡大と、中国向けエタン輸出制限解除により、収益性が大幅に改善しています

避けるべき地雷株:脆弱セクターの徹底回避

一方で、関税戦争の直撃を受ける脆弱セクターも明確になっています。

脆弱セクターリスク度主な理由
輸入依存小売輸入コスト増加
テクノロジー(中国製造)中国製部品・製品への依存
自動車(海外製造)海外工場からの輸入
消費財(海外製造)製造コスト上昇
航空・運輸貿易量減少影響

Tesla (TSLA) は特に注意が必要です。メキシコ・中国の部品依存度が高く、25%の自動車部品関税により、マージンが3-5%悪化する可能性があります。株価は既に30%下落していますが、さらなる下落リスクを抱えています。

United Airlines (UAL) も貿易量減少の直撃を受けており、国際線需要の大幅な減少が懸念されます

投資家が今すぐ取るべき行動:実践的ポートフォリオ戦略

短期戦略(7月9日期限まで)

  1. 防衛株の積み増し:LMT、NOC、LHXを中心に、ポートフォリオの20-25%まで引き上げ
  2. 交渉注視銘柄:インド・EU関連銘柄は交渉結果待ちでポジション調整
  3. 脆弱株の整理:中国製造依存の技術株、海外製造自動車株の段階的売却

中期戦略(夏~秋)

関税環境下での最適ポートフォリオ構成:

セクター推奨配分主要銘柄投資理由
防衛・航空宇宙25%LMT, NOC, LHX政府契約・国内サプライチェーン
国内製造業20%GM, Ford, Nucor国内生産による保護効果
エネルギー・石油15%XOM, CVX, EPD関税の恩恵・米国優先政策
通信・ソフトウェア15%MSFT, CRM, CSCO物理的貿易への依存低
ヘルスケア10%JNJ, PFE, UNH国内需要・必需品
銀行・金融10%JPM, BAC, WFC規制緩和・金利政策
現金・債券5%-機動的投資資金

リスク管理の重要性

関税戦争は予測困難な要素が多いため、リスク管理が何より重要です。私は以下のルールを徹底しています:

  1. 個別銘柄の上限:ポートフォリオの5%以内
  2. ストップロス:購入価格から20%下落で機械的売却
  3. 利益確定:30%上昇で半分利確、50%上昇で全利確
  4. 情報収集:交渉状況の日次チェックと戦略見直し

まとめ:関税戦争を投資機会に変える発想転換

関税戦争は確かに市場に大きな混乱をもたらしました。しかし、冷静に分析すれば、これほど明確な投資テーマもありません。

勝者は徹底的に勝ち、敗者は徹底的に負ける-これが関税戦争相場の本質です。防衛・国内製造・エネルギーセクターへの集中投資により、この混乱期を最大の投資機会に変えることができるはずです。

7月9日の期限を前に、各国の交渉状況は刻一刻と変化しています。交渉完了国の株価急騰を見れば、早期の判断と行動がいかに重要かは明らかです。

投資は情報戦です。関税交渉の進展を注視しながら、機動的にポートフォリオを調整していきましょう。この歴史的な相場を乗り切れば、きっと投資家として大きく成長できるはずです。

悪い状況の銘柄も良いニュースで一気に上昇する可能性もあるし、その逆もあります。投資に絶対はないですが、あなたなりのストーリーを持ってこの相場に向かうことは将来の投資判断において大きな糧となるでしょう。失敗、成功はあまり気にせず、チャレンジすることが重要だと思います

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の投資助言ではありません。投資判断は自己責任で行ってください。

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